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 このページはホロル・インターナショナル店長の個人的主観によって作られるページで、不定期に更新されます。ご覧になった皆様のご意見、ご感想、ご質問等ございましたらEメールにてお寄せ下さい。


第35回「文字盤のレストアについて」(3/5/2004)
2月は通常の月よりも日数が少ない上、銀座松坂屋で行われた「世界の腕時計博」への出展もあったせいか、何だかあっという間に過ぎてしまいました。催事では日頃あまりお目にかかれないお客様はもちろん、同業の方々とお会いして話したりする事が出来るのが魅力だと思います。普段は店内にいる事が多いので、少し新鮮な雰囲気が味わえるので、いわば気分転換になるわけです。

さて、今回は文字盤のレストアについて少々。腕時計を使う上で誰もが最もよく見る部分は文字盤です。年代物の時計の場合、文字盤のデザインやコンディションがその価値を決める重要な要因になります。いくら珍しいモデルでも文字盤をはじめ、状態が良くなければ、付加価値は付きにくくなり、またその反対に状態が良ければ、それだけで評価が上がるものです。

古くても状態の良いものがベストですが、何十年も前の時計は非防水ケースを採用しているモデルも少なくありませんので、残念ながら外部からの影響を受け、文字盤の日焼けやシミが出てしまっているものもあります。弊店で販売する時計も仕入れる際にはなるべくオリジナリティが高く、また状態の良いものを集めるよう意識していますが、前述のような理由で文字盤に傷みが出てしまっている時計もあります。

そんな時は入荷後文字盤のレストアを行う事もあります。よく一般には「リダン」という呼び方をしますが、元々の文字盤の塗装を落とし、新たにプリントし直す作業です。文字盤をきれいに再生させるために行います。最も重要な部分である文字盤が手直しされているのは認められないと考えている方もいますが、私自身は決してネガティブな事ではないと思います。あくまで修理の一環だと考えています。

古い時計は何十年もの年月を経て今日に至ります。中にはブランド名の部分がかすれて消えてしまっている文字盤などもあります。あるいは腐食が出ている事もあります。購入時にはきれいだったとしても使っているうちに徐々に傷みが目立つようになる事だってあります。そういった時に有効なのがリダンなのです。きれいに修復する事によってイメージチェンジにもつながります。

ところが、このリダンと呼ばれる作業には問題もあります。いったん作業をすればオリジナルではなくなる訳で、当然元には戻せません。きれいに仕上げる事も可能ですが、仕上がりが思い描いていたイメージと異なる場合も考えられます。ポピュラーなブランドではない場合や複雑なプリントの文字盤などを依頼する場合は料金もかなり高くなりますので、決して良い面ばかりではありません。

弊店でもお客様のご要望があればお受けしていますが、実はあまり積極的には受け付けていません。前述のようなマイナス面を伴う事が大きな理由です。元の文字盤の雰囲気を損ねる事もありますが、その逆に非常にきれいに再現する事が出来る場合もあります。特にシンプルなアプライドインデックスの文字盤の場合はかなりきれいに仕上がります。1960年〜1970代頃の時計はそういったタイプの文字盤を採用したモデルが多いので、満足のいく仕上がりが期待出来ます。

もちろん経年変化による文字盤の変色などもアンティークウォッチ特有の魅力的な部分だと思います。うっすらと日焼けしていい雰囲気になった文字盤には何とも言えない味があります。年代物にしか出せない微妙な色合いをした文字盤はある意味では古時計の最大の魅力かも知れません。

文字盤に手を加える事によってその時計が本来持っている雰囲気がバランス良く再現されるかどうかをよく考える必要がありそうです。参考までに文字盤のリダンを行った際の例をご覧下さい。


●文字盤レストアの例

これくらい傷んでいれば、当然リダンするべきでしょう。この時計は過去に内部へ水が入ってしまった事があったのではないでしょうか。これほど傷んでいてもまるで新品のような状態に蘇らせる事が出来ます。


このインターナショナルの場合は文字盤の傷みに加え、ラグのひどい歪みが見られました。ケースの整形も併せて行う事によってまるで別の時計のようになりました。ゴールドのケースの場合、傷が付きやすい点がデメリットとして挙げられますが、このように加工がしやすい点を考慮すると逆にメリットだと言えるのではないでしょうか。



第34回「革ベルトでオシャレに楽しむ」(1/10/2004 )
新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。年末は何かと慌しかったのですが、新年はゆったりとおだやかに迎える事が出来ました。お正月休みはゴロゴロしながら、テレビの正月特番を楽しんだり、昔からの友人らと会ったりして過ごしました。それにしても年が明けてから本格的な冬になってきました。夜の冷え込みが厳しくなり、すっかり朝は寝床から出にくくなっています。

さて、今回は革ベルトのオーダー製作についてお話したいと思います。弊店では腕時計用革ベルトの注文製作が可能であるという事は当サイト内の「ホロル・インターナショナルについて」というページでもご案内していますが、お客様ご自身の好みで既製品にはない材質で形や色などをお選びいただき、世界に一本だけの特別なベルトを作る事が出来る点が何より魅力です。

オーダー製作したニシキヘビのベルト 昨年末にあるお客様からのご注文で製作したストラップの出来栄えがあまりにも良かったので、この場を借りてご紹介させていただこうかと思います。ある日一本の電話がありました。ヘビ革を使ってパネライの44mmケースに合うベルトが出来ないかというお客様からご相談でした。以前コブラの革で作る事が出来ないかという相談を受けた事があったのですが、その時は残念ながら材料が入手困難だったため、NGでした。

今回は比較的入手しやすいニシキヘビを材料に使ったベルトを製作する事になりました。当初そのお客様がお持ちの財布に使われているヘビの革を再利用して時計用のベルトに作り変える事が出来ないかというご相談でしたが、結局ニシキヘビの革自体が入手可能だったため、まったく新規に製作する事になりました。電話でのご依頼だった上、ベルトの製作に使用する素材を実際にご覧いただく事が出来ませんでしたが、そのお客様はリスクをご理解の上、私どもを信用してご注文下さいました。

オーダーいただいてからおよそ2週間後、ニシキヘビの革を使ったベルトは出来上がってきました。それがこのページの上の方に掲載している画像のものです。早速お客様のもとへお送りしましたが、仕上がりも良かったため、気に入っていただけました。数日後、同じお客様から同様のベルトを再度オーダーしていただく事になりました。その方がお使いになるためではなく、別のご友人がそのベルトを見て気に入って下さったとの事でした。

オーダー製作したニシキヘビのベルト 早速あらためて手配しましたが、その時は前回とは異なる材料を使用する事になってしまい、その事をお客様にご連絡差し上げました。表面の柄などが大きく違ってくる事になりましたが、その旨をお知らせするとやはり私どもにお任せいただけるとの事で、そのまま作業を進めさせていただきました。実際に仕上がってきたものが右側の画像のベルトです。表面の模様がだいぶ大きくなり、黒っぽい部分も多くなっていますが、その分ワイルドな雰囲気です。 *画像の上をクリックすると実際に時計に装着した写真がご覧いただけます。

このようにちょっと珍しい素材を使用する場合でもこれだけいい雰囲気のベルトが作れます。一般的な既製品よりは多少割高になる場合もありますが、世界に一本だけしかない魅力的なベルトをお気に入りの時計に取り付ける事が出来るのです。前述のように革のサンプルや仕上がりの状態を事前にをお見せする事が出来ないというリスクは伴いますが、お客様のイメージを可能な限り正確に理解して、ご満足いただけるベルトをご用意するよう努めています。

私どもで取り扱い中のフランスの高級ストラップ「ジャンクロード・ペラン」でも様々な組み合わせからオーダー製作する事が可能です。こちらは国内で製作するものとは異なる独特な高い質感が楽しめます。長い間使っている腕時計もベルトを交換するだけで、ずいぶんと見違えるように生まれ変わるものです。この冬から春にかけては革ベルトでオシャレをしてみてはいかがでしょうか。




第33回「熊手」(11/21/2003)
昨晩は酉の市に出かけました。江戸時代から続いている商売繁盛、家内安全を祈願するお祭りです。当店も営業を開始して10年が経ち、来年以降も細く長く商売を続けていけるように願いを込めてお約束の名物「熊手」を購入しました。

本当は馴染みのある浅草の酉の市へ出かけようかと思ったのですが、閉店後に行くとなるとさすがに少々面倒だったので、店のある代官山からも比較的近い目黒の大鳥神社へ出かけました。あいにくの雨でしたが、敷地内へ足を一歩踏み入れるとかなりの熱気で、あちこちの熊手を売る夜店から威勢のいい掛け声が聞こえてきました。

目的の熊手は大小たくさんの種類が販売されており、すぐそばで4万円もする巨大な熊手を買っている人がいてビックリしました。とはいえ縁起物ですから、ケチな事も言ってられません。私は手頃で小さいものを選び、景気良く火打石で商売繁盛、家内安全を祈願してもらいました。その後は結構な雨だったので、さっさと帰ってしまいました。ずいぶんひどい雨だったのにもかかわらず、今日は嘘みたいな晴天で、おまけに11月も終わりに近いっていうのに妙な暑さでした。今年の夏は冷夏だった事ですし、これから冬はやって来るのでしょうか。


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