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第40回「期待大!黒革の手帖」(10/17/2004)
今年の夏は本当に暑かった。ビールが妙においしかったりと夏らしくて良い面もありましたが、記録破りの連日に及ぶ真夏日、熱帯夜続きでさすがに参りました。つい先日まで台風が相次いで日本列島に被害をもたらし、東京もずっと嫌な雨が続いていました。10月に入ってしばらく経ち、昨日あたりからようやく秋らしくなってきましたが、この間までの蒸し暑さがなんだか嘘のようです。急に寒くなってしまい、風邪でもひいてしまいそうです。
年代物の腕時計は非防水のものが多く、また元来防水性を伴ったものでも防水性能は少なからず劣化してくるものです。高温多湿な日本の梅雨から真夏にかけての時期は古い時計を使う上で最も危険な季節だと言えます。腕を露出する機会も多く、日差しも強くなっていますので、文字盤の日焼けを著しく進める可能性もありますし、何より水絡みのトラブルが起きる可能性が高くなります。嫌な湿度の高さからも開放され、比較的気にせず使う事が出来るこれからのシーズンはアンティークウォッチを楽しむ絶好のタイミングだと言えます。この夏の暑さで傷んだベルトを交換して時計のイメージチェンジをしてみるのも良いでしょう。
ところで、以前もご案内しているように当店では時計の販売や修理などの他、リース業務も行っており、映画やテレビドラマの撮影や広告制作などのために商品をお貸し出ししています。ここしばらくで協力させていただいた映画をざっと思い起こしてみると1970年代の下関市が舞台になった「チルソクの夏」や渋いキャストが出演する「いつかA列車に乗って」、大掛かりな中国ロケでも話題になったなかにし礼原作の「赤い月」などが挙げられます。
「チルソクの夏」では陸上部に所属する女子高校生が主人公なのですが、劇中で使用される古いストップウォッチを貸し出しています。「いつかA列車に乗って」はとあるバーでの一夜が描かれており、こだわりを持ったキャラクター達に合わせて何点かの古い腕時計を用意しました。バーの常連役の津川雅彦氏にはロンジンの14KYGケースの角型時計を使っていただきましたが、後日その時計をずいぶん気に入っていらしたと聞き、なんだか少しうれしくなりました。
「赤い月」では1940年代が舞台になっており、年代や役柄に対してなるべく違和感のなさそうな時計を男性用、女性用ともに選びました。ちょうど中国ロケの真っ最中に"SARS"の影響でロケが延期になってしまい、結局映画の完成も大幅に遅れてしまったそうです。そんなこんなでそれぞれの時計が決して目立つ事はなくても映画の中で地味に活躍しているのです。実は現在もいくつかの映画やテレビドラマの撮影に時計を貸し出しています。
ちょうど先週からオンエアが始まったテレビドラマ「黒革の手帖」もその中のひとつです。出演者は大勢いるのですが、議員秘書役の仲村トオル氏にオメガのシーマスターを着用していただいています。テレビ朝日の開局45周年を記念した番組との事で、何より松本清張原作というのが興味深く、豪華なキャストも見物です。23年前にもドラマ化されており、今回のはそのリメイク版だそうです。
営業の終了後、大急ぎで自宅に帰り、第一回の放送を観ましたが、何やら面白い展開で、これからいろいろな事件が起こりそうな気配です。この何年もテレビの連続ドラマをきちんと観る事はほとんどありませんでしたが、この番組は最終回まで出来るだけ観ようと決めました。今から次週が楽しみです。おかげでちょっとした楽しみが出来ました。
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第39回「時計専門誌では紹介されない注目の新作ウォッチ」(8/5/2004)
今年の夏はまさしく記録破りの猛暑です。去年の夏は妙に過ごしやすかった事はうっすらと憶えていますが、まさか今年40度あたりにまでの気温になる猛烈な暑さを体験する事になるとは思ってもいませんでした。しかし、今年の夏は本当に暑い。暑さで夜中に目が覚める事も少なくありません。実際今朝もそうでした。ずっとエアコンがついていると翌日に身体がダルくなってしまう事もあるので、本当は消した方が良いのですが、かといって電源を切る事も出来ず・・・。一体どうすればぐっすり眠れるのでしょうか。
さて、今回は個人的に注目の時計の話を少々。今年もバーゼルフェアなど新作腕時計発表のイベントが開催されてからというもの、それらのモデルの紹介記事があちこちの雑誌で見られます。以前にも増して時計専門誌以外ファッション雑誌などが海外の機械式腕時計をこぞって大きく紹介しています。今年はタグ・ホイヤーのまったく新しい機構のムーブメントを搭載した参考出品の時計が注目されている他、ロレックスの「ターノグラフ」などが目立っているようです。
ターノグラフというネーミングのわりにかつてのオリジナルモデルとは似ても似つかないデザインで、むしろ以前からある通称「サンダーバード」とあまり変わらないルックスです。基本形になっているデイトジャストなどのスタイルを無理に変えて、下手にデザインを壊さない方がやはり消費者に受けが良いのでしょうか。いずれにしてもニューモデルとして紹介されていますが、従来のロレックスそのまま過ぎてあまり面白くありません。
そういったメジャーブランドの製品の他、個人的に大注目の腕時計があります。いや、腕時計と呼ぶべきではないかも知れません。それは「テレビウォッチVTV-101」です。1.5インチのTFTカラー液晶を装備した腕時計型テレビなのです。かつて1980年代にかのセイコーが同じようなコンセプトのテレビウォッチを発表していますが、これはそれをさらに実用的、かつ現代的にアレンジし直した製品だと言えそうです。
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以前のセイコー製との大きな違いは本体にチューナーを内蔵している点です。かつてのモデルは時計本体に初期のウォークマンと同じくらいのサイズの専用チューナーをケーブルで接続しなければならず、しかも画面はモノクロで、その上どんなに電波の受信状態の良い場所だったとしてもお世辞にもくっきり見やすいとは言えませんでした。当時のモデルには話題性はあったものの、決して実用性の高いものではなかったという事でしょうか。恐らく当時大ヒットしていたソニーのウォークマンを強く意識して作られたのではないかと思いますが、20年ちょっと前の当時の定価は10万円前後だった事を考えるとかなり高額品だったと言えます。生産数も多くはないようで、現在でも付属品の揃った状態の良いものは10万円以上の値がつき、そのレア度のためか結構高い評価です。ちなみに弊店でも過去に何度か取り扱った事があります。
一方この「テレビウォッチVTV-101」はオープン価格らしいのですが、およそ2万円で販売されている模様で、かつてのセイコーの価格を考えると驚きの安さです。もう少し詳細を調べると腕時計用のストラップに装着する事が可能な小型テレビといった雰囲気なので、やはり純粋な腕時計とは呼べないようなデザインです。腕に着ける以外にも首にぶら下げて使用するためのネックストラップも付属しているようですから、あくまでも「腕時計型にもなるテレビ」なのでしょう。ちなみに専用のイヤフォンがアンテナになっているとの事。実際に視聴するために動作する時間はそれほど長くないようですが、以前のセイコーより実用的なのは確かです。
20年くらい前にセイコーが意地になって発表した(と私は考えている)テレビウォッチのスピリットをそのまま引き継いだかのような今回のテレビウォッチはNHJというメーカーの製品です。実はまだ現物を見た事がないのですが、個人的には興味津々です。新作にもかかわらず時計の専門誌ではまったくノーマークのアイテムではないでしょうか。
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