数あるスピードマスターの中でよく｢TVスクリーン｣型などと呼ばれているモデル。スクエアシェイプのケースに合わせてガラスや文字盤も丸みを帯びた四角い形状になっていて、シリーズ中最も個性的なデザインのひとつではないでしょうか。意外と数が少ないので、お目にかかれる機会も少なく、一部では何かと人気があります。

文字盤はややグレーがかったメタリック調で、この文字盤の色もマットブラックが多い他の機種とは大きく異なる特徴です。ケースやブレスレット全体にある程度の使用感はありますが、製造当時からの自然な雰囲気を保っています。こういったデザインのわりに大き過ぎないケースサイズなので、装着感が良い点も魅力です。

ちなみに一般的には「TVスクリーン」という呼び名で通っていますが、当店で保存している当時のリーフレットには"MARK V"と記述がされており、このモデルの正式名称であった事が分かりますが、この事実はあまり話題性がないせいか、ほとんど知られていないようです。なお、曜日の表記はスペイン語、フランス語、ドイツ語などが多い中、貴重な英語版です。