名門ロンジンの手巻きモデルをご紹介致します。文字盤の中央に十字のラインがプリントされた正統派のセクターダイアルが特徴。1930年代頃の腕時計の中でも象徴的なデザインのひとつで、存在感あふれるルックスが魅力です。

18Kイエローゴールドのケースは非防水仕様でヒンジ式になっている点が特徴。ケースバックではなく、文字盤側が開くようになっているところがポイントです。ケースは全体的に傷やヘコミも見られるため、決して美品とは言えないコンディションですが、製造年代や仕様を考慮すると十分ではないでしょうか。ヒンジ部分の動きはスムースで歪みなどはありません。文字盤や針も多少ダメージがあるため、年式相応といった印象ではありますが、こちらも十分な状態ではないかと思います。

ロンジンの古い手巻き式ムーヴメントの中ではゴールドケースなど高級機種向けに採用される事の多かった"Cal.27O"が搭載されています。同じく1929年に登場したと"Cal.12.68Z"と共通した作りの良さですが、2番車に受石が設けられている点や巻き上げヒゲになっている点が特徴です。製造年代のわりに大変コンディションも良く、気になるようなダメージは見当たりません。ロンジンのオールドムーヴメントならではの質実剛健な作りがたまりません。整備済みで、動作も良好な一本です。