いわゆる｢ステップドベゼル｣のケースが特徴のロンジンです。存在感のあるこのケースは一部で大変評価の高いスタイルで、1930~1940年代頃の一部にしか存在しない個性的なデザインのひとつです。重厚で質感の高いケースはこの年代のロンジンが持つ一番の魅力でもあります。

内部のムーヴメントはロンジンのオールドモデルを代表するシンプルな手巻きモデル"Cal.10.68Z"を搭載。この種のムーブメントには年代物特有の魅力が凝縮されているような気がします。ダイアルは経年変化によって多少変色していますが、極めて美しく均等に色褪せており、過ぎ去った長い年月を感じさせつつも十分なコンディションをキープしています。

外装は多少の使用傷はありますが、新品だった当時からの自然な状態を維持しています。ベルトの取り付け部分はバネ棒式ではなく、固定式のバーになったタイプ。小ぶりながら、非常に存在感たっぷりの一本です。