ブライトリングなどと同様、主にクロノグラフを手掛けていた時計メーカーのひとつ「ギャレット」が残した名品をご紹介します。バルジュー製のムーヴメント"Cal.69"と並ぶ小型クロノグラフの代名詞的存在のエクセルシオ・パーク製"Cal.42"を搭載しています。一般的にムーブメントは丸型がほとんどですが、このモデルではケースのサイズや形状に合わせて地板を小判型（トノー型）に変更し、小型化している点が他のクロノグラフでは見られない最大の特徴です。

エクセルシオパークのムーヴメントはロンジンのクロノグラフ"Cal.30CH"と似たレイアウトで、一般的なクロノグラフとは異なりドライビングホイールに受けが取り付けられている点などの特徴が共通しています。リセットボタンを押す際のフィーリングがとても軽い点も独特。美しいストライプ仕上げではありませんが、個性的で年代物特有の重厚感を持ったムーヴメントは大変魅力的ではないでしょうか。複雑な渦巻状のプリントが魅力の文字盤は珍しいブラックで、派手に傷んでいるような事もなく、コンディションは良好。数少ない小型モデルだというだけでなく、デザインや機構的な面でも大変特徴のある一本です。